サポーターズ・フロー 『心はひとつ』 2 [Marinos *]
【『心はひとつ』~04CS第2戦のサポーター・フロー】
04CSの第2戦のことは、ここでも何度も書いている。
『主張と祈り』の戦い。
トリコサポーターは、その日まで2年の“信頼”と“確信”を、祈りにこめて、埼玉スタジアムに持ち込んだ。
第1戦後から、まるで“こだます手拍子”と同じように、
ファンサイトのトップに掲示されはじめた『心はひとつ』のキーワードとともに。
正直、私自身、あの試合の詳細を覚えてはいないのだ。
守りに守って、佑二とマツが画策した通りに馬場ちゃんが1点をたたき出した第1戦から、
ずーっと地続きの、夜中に何度も飛び起きるような精神状態で過ごし、
満を持して美園に向かい、♪ダレ・カンピオンを歌い入場し、
K.O.からの90分+延長+PKの時間は、“空白”で、
気がついたら、渋谷だった。
そして、翌日は泥のように眠った。
場所は、ホームではなかったが、
あれはもう、極限の“ゾーン”だったし、
マリサポが、横国で掴まえたサポーターズ・フローを、
そっくりそのまま埼スタに持ち込んだ試合だったように思う。
本の対談の中で、岡ちゃんがこの試合について語っている。
そこを読んで、私は身震いした。
最高潮に乗っていたレッズとのCSを前に、
岡ちゃんが「この勝ち方しかない。」と非公開にまでした戦術を、
トリコロールは予定外に第1戦ですべて出し尽くしてしまった。
第1戦直後、岡ちゃんは相当悩んで、「ほんと、困った・・・・。」状態だったらしい。
~ 考え尽くしたときに、グラウンドに出て練習している最中に、ぱっと「あ、俺、優勝するな。」と思った。
あのときの一週間半ぐらいの練習は素晴らしかった。
後から周りで見ていた人みんなに「マリノスはすごい練習をしている。」と言われた。
量じゃない。集中力と一体感と、近寄りがたいぐらいぴりぴりしてるけど明るい。
それぐらいみんな生き生きとやっていた。その練習をしている時に「優勝するな。」と思った。
練習してるのが楽しい。厳しいけどみんな笑顔。
なぜ優勝すると思ったかと言われると困る。雰囲気でとしかいえない。 ~
なんだか、ものすごく、私の好きな“マリノスらしさ”だと思う。
第1戦から2戦までの自分の心理状態は、試合の詳細が空白なのに対して、
手にとるように今でも思い出せる。
サポそれぞれが、その気持ちを携えたままそれぞれの生活を送っていたのと時を同じくして、
トレセンでの選手たちが、岡ちゃんに“指導者としてのゾーン”をもたらしていた事。
そして、それが、敵地でフロー状態を呼び込んだこと。
試合から試合までの間の時間、それぞれの場所で過ごしながらも、
選手のプレーを起点に、“マリノス・フロー”が続いていた事。
起点はいつも、“まっすぐに、今の選手たちをみつめる事”なのだ。
サポーターズ・フロー 『心はひとつ』 3 に続く。
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