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“自分たちらしいサッカー”にギャップはないか? 3 [Marinos *]



去年の夏場、私のマリサポ生命の危機でした。
“未完監督”は、勝てなくても勝てなくても“目指すスタイル”と言い続け、
その下で、選手たちはどんどん疲れ果て、
私自身も、「なんで、ここにいるのかわからない・・・・」と、スタンドで、意地だけで耐えてました。
その時も、桑原さんの目指す、選手たちがそれぞれ言う“自分たちらしいサッカー”が、わかりませんでした。
わからないというより、「それは?うちの現在籍選手あってのスタイルなのか?」という、疑問。
桑原さん=ジュビロ黄金期というのがあったので、
あのすばらしいピンボールポゼッション。
しかし、うちには、「ななみんも福ちゃんも大ちゃんも服部も高原もいないよ。」という・・・・・・。
だから、「夢見てないで、今うちにいる選手の特徴をまず理解して、それから理想を組み立ててくれないかなぁ。」
と、ずーーーーっと思ってました。

けっきょく、桑原さんは、スタイル未完にして、うちのチームを去ることになりました。
“未完”は、正直くやしかったです。
でも、もぉ、疲れ果ててました。

その後を引き継いで、チームを残留させてくれたこーきち君です。
最初は半信半疑でした。
でも、選手の自主性を重んじて、チームのモチベをあげてくれた功績は大きい。
現在籍選手の特色も、よーくわかってらっしゃると思ってるし、
「コンディションのよい選手を起用する」徹底方針は、チームを活性化してくれたし、
(ま、“大好きなおやつばっかり”みたいなベンチってゆーのは・・・・・。)
ひとりのスター選手に頼らない、誰が出ても遜色ない、育成型は、
(現経済的にも、)「望むところです。」なのですが。

なんだか、この頃は、“自分たちらしいサッカー”という言葉への偏りが、「“未完監督”に似てきたなぁ。」と。

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うちだけじゃなく、どこのチームの選手も監督も、
「自分たちのやりたいことができて、勝てた。」とか、
「結果は残念だったけど、自分たちのサッカーはできていた。」と、よく言う。

果たして、他からみて「〇〇らしいねぇ。」というスタイルを確立できているチームは、
Jの中にどれぐらいあるのだろうか?
確立できているチームというのは、監督や各選手のイメージにブレの少ないチームなんだと思います。
そして、現在籍選手の特色を十二分に活かせてるという。
で、その自他共にみとめる“〇〇らしい”があるから、
シーズン毎に新陳代謝しても、そこにはまる選手を補強するし、
チーム内ですりこまれていく精神。
鹿に入った若い選手が「三冠」と、みんな口にするのは、まさに“アントラーズイズム”でしょう。

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極端な言い方をしますが、
監督がどんなスタイルを目指すにしても、
勝ちを拾えずして、スタイルの確立はむずかしいと思う。
それは、去年、未完監督の時も思ってました。
スタイルにこだわるあまり、目先の負けに目をつぶるようになると・・・・・疲弊が加速します。
そして、また、組み立て直し・・・・・・。
それをくり返して、残念ながら、従来の強みを手元に残せなかったチームも・・・・・。

どんなに成長過程でも、勝ちは必死に拾わなければいけない。
今のスタイルを確立するためにも、です。

OHPには載ってませんが、携帯のジロちゃんのコメントがとても痛いです。
『選手が楽しそうにプレーできていない。』
ピッチの中にいる選手が言っているのは・・・・・・・。
ましてや、自身が確保しているポジション的に、愛と冷静さをもってチームを見れていると思うジロちゃんです。
その原因はなんなのか?

想像でしかないですが、
ひとつは、やっぱり結果を残せていない事は大きいと思います。
そこで、ひとつ気になるのは、
こーきち君がよく言う『相手のサッカーうんぬんよりも』。
このところ、「相手チームのスカウティングとか、できてんのかな?」と、思ってます。
もうある程度確立されたスタイルのあるガンバレベルが言うのは、わかる。
しかし、まだあいまいなスタイルのうちが、『相手がどこというよりうちのスタイルを。』というのは、
どんなものでしょーか?
マスコミ向けにそういう姿勢っていうのなら、わかるけども、
現時点で、相手の強みを出させないのは、必須のことだと思うし。
で、ついつい“井の中のカモメかっ!”と、苦言を・・・・・・。
スタイルは、地に足をつけて、勝ちを拾っていくから現実となっていくわけで、
最低限の勝ちを拾えないと、けっきょく“絵に描いた餅”になるし、
選手もどんどん自信を失っていく。
「受けにまわったサッカーはしたくない。」という姿勢は、そりゃかっこいいですよ。
でも、対戦相手がある限り、ポイントを押さえたスカウティングは必要だ。
それが、他チームと対戦する醍醐味も産む。
それをやらないのなら、「トレセンで日々紅白戦」てのと同じ。
リーグは開幕して、各チームは動き出してます。
そこを真剣に戦ってこそ、自然発生的にスタイルも育っていくし、
現場で芽を出したスタイルこそが、骨太のチームに合ったスタイルなんじゃーないの?と、私は思います。

『選手が楽しそうにプレーできていない。』

けっきょく、“自分たちのやりたいサッカー”の詳細に、各それぞれ、ギャップはないか?と思う。

ま、スタンドから観ているだけの私が思うことなどよけーなお世話で、
キャンプもやって、日々一緒にいるのだから、その意志統一はとれていると思いたいのだけど。

そのあたりを、ちゃんと、日々すり合わせていくことを、やってもらいたいと思います。

ジロちゃんが『みんな楽しそうにプレーできてる』と、コメントしてくれる日を楽しみにしてます。


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チーム内でさえ、同じイメージを共有できるのであれば、
スタンドの私のことなどどーでもいい。
(チームの本意を、支持できるかどうか、楽しめるのかどうか、だけです。
“どんなチームになったとしても”とまでは、ここでは言えない。ま、観てるんだろうけど。)

でも、足掛け10年(足らずだけど)観つづけてきたということで言わせてもらえるのならば、
今のメンバー構成で、
『2点獲られたら3点、3点獲られたら4点獲る』に執着するのは、酷だし、
(だったら、スーパーFW補強っしょ?方針からはずれるけど・・・・・。)
それは、他チームのやること。
第三者として観る多摩川クラシコはおもしろいけど、
自分たちの多摩川クラシコ的試合を楽しめるかというと・・・・・・ほんと、わかりません。
ただ、
『2点獲られたら3点、3点獲られたら4点獲る』スタイルのチームを全身全霊で完封し、
味方の1点を大事に大事に守って勝つという展開には、しびれるってことは、想像できます。
そして、言い放ち続けたい。『うち、堅いからね。』
「見た目チャラくて弱そーな選手多いわりに、一途で、しぶといのよ。“血”濃いぃから。」

それを言わせてくれた上で、
ノンストップ・アドレナリンで、華麗テク炸裂、ポゼッションあげて、
「こーなった横浜は、止めらんねー」っていう攻撃スタイルを確立してくれたら、
たぶん、「もぉ明日死んじゃっても、悔いはないです。」ぐらいに、至福だと思います。

なんか、長く書きすぎて、最後やさぐれてきました・・・・・ごめんなさい。
字数制限って、大事なんだな。


タグ:清水範久
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“自分たちらしいサッカー”にギャップはないか? 2 [Marinos *]



『2点獲られたら3点、3点獲られたら4点獲る』
この方針に、抵抗なく心躍る既存のマリサポは・・・・・どれぐらいいるのでしょーか?
そして、そこに選手の本意統一はできているのでしょーか?

『2点獲られたら~、3点獲られたら~』
「複数点許している時点で、“うちらしく”はないよ・・・・・。」と、私は思う。
試合を現地でも中継でも観てなくて、スコア速報とかで見てたとして、
「2失点?な、なんかあったか?」
「3失点?・・・誰か負傷退場か?」
「4失点?・・・・・・・・・・・・・・・。」のレベルです。
開幕戦、昨日の柏戦と、ホーム2試合で7失点にこれだけ“泣く”のは、マリノスだから、です。
(これが川崎や広島、ガンバであれば、ショックはあろうけど「次、次っ!」という切り替えは、うちより早いと思う。)
それは、ピッチも同じではないのか?
昨日、3-1の折り返し、ハーフタイムにこーきち君は
『守りに入るな。もう1点で決まる、もう1点取る気持ちで積極的に行こう』と指示し、
『ただ選手は、毎回言うように指示どおりに動いてくれたので、』
そーだろーか?
スタンドから観ていても、「え?守るの?攻めるの?」という時間が長かったし、
第一、こーきち君本人の采配が・・・・・・どっちつかずじゃないのか?

なぜ迷いがあったか?
私は、ハーフタイムの時点で「よし、あとは守備80%、チャンスがあれば獲りに行けぇ!」と思ってました。
その意識で、「え?」と、後半のピッチに戸惑いました。

それは、トリコロールに脈々と続いてきた“堅守のDNA”が発動しているのだと思う。

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「いつも“1-0”で勝ってください。」などとは思ってないです。
ゴールなんて、何点獲れても気持ちがいい。
2-0<3-0<4-0、最高です。
しかし、その0の位置に、1ならともかく、2とか3とかは、・・・・・・・・いただけない。信じがたい。
“堅守のDNA”の範疇外なので。

1-0のすばらしいのは、“1点への敬意、愛情”です。
サッカーという競技において、1点獲ることがどんなにたいへんなことか。
(だから、おもしろい、とも思う。)
日々の練習や、試合の時間内の個人個人のプレーの結実がゴール。
その1点への執着。
1-0の試合をものにできるチームは、1点の重みを知っていると思う。
だから、好きだし、誇りにも思う。
トリコロールは、そういう勝ち方を長いことしてきた。
味方の1点への敬意が、“堅守のDNA”を築き上げてきた。

テツが『リーグ最少失点』を堂々と目指するのも、
「うわっ!佑二、股関節切れちゃうよ」ぐらいに足を伸ばすのも、
勇蔵がガッツリあたりにいくのも、
マツがピッチの端々まで危機察知電波をはりめぐらすのも、
馬場ちゃんが中盤で立ちはだかるのも、
味方の1点を、子供のように大事に想うからだ。
DF陣だけではない。
兄や健太が、最終ラインまで走って身体を張るのも、
サカティやジロちゃんが、「もぉ、いいよ・・・もぉだいじょーぶだから。」っていうぐらいチェイスかけまくるのも、
やっぱり、味方の1点を、子供のように大事に想うからだ。
サカティが、FWというポジションで『昨シーズン1ゴール』という評価に耐えている痛みも、そこにある。
それは、ここまで在籍してきた選手の身体にも脈々と植え付けられている。
オオシ、ハユ、大ちゃん、アキ、上野・・・・・。

『後半は、守りたかった。』それが、私の正直なところです。
前半の“結実”3ゴールを、勝ちにつなげるために。

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ブランディングをする時に、何もないところから考える創造はむずかしい。
その際、ブランドルールを作るという方法がある。
たとえば、
「どんなに流行っても、うちではピンクは展開しない。」とか、
「アイテム構成比として、デニムは50%展開する。」とか、
「ショップスタッフは、3枚以上重ね着しない。」とか。
そして、それは、ブランドスタッフの本意にしたがったものではなくては意味がないし、守られない。
マリノスに最低限のルールを、私が設定していいのなら、
『どんな試合も、複数失点は許さない』。
GK、DFだけではなく、ピッチ全員、ベンチ、スタンドまで、
全身全霊かけて、2失点めは許さない。
それは、Jのクラブの中で、
トリコだからできる、トリコだから「冗談でしょ?」と笑われたりしないルールになりえると思う。

その上で、逆にノンストップ・アドレナリンで複数点を獲っていけるのであれば、
それは、確実なチームの成長になりえるような気がします。

週があけて、チームは柏戦を観ながらミーティングするんだと思う。
(残念なことに、そこに佑二はいないけど。)
そこで、『後半、どう戦いたかったか。』を、話し合ってみてもらいたい。
選手だけじゃなく、監督、コーチを含めて。

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フクアリ決戦は1-1のドロー。
川崎サポは、「どーして?“1点ちか”獲れなかったのだ・・・・。」と、蘇我から帰ってくることだろう。
それは、“川崎だから”。
うちがもし、川崎の立場だったら、
「どーして、開始早々のあの1点、許したんだろう?」もしくは、
「あのFKで“せめてあと1点”だけでも・・・・。」と、蘇我から帰る。
それは、“マリノスだから”。
それが、積み上げられた“らしさ”だろう。




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“自分たちらしいサッカー”にギャップはないか? 1 [Marinos *]

「こーきち君・・・・・1年前の“未完監督”と、おなじよーなコメントになってるけど・・・・。」
負けた試合後の監督・選手のコメントは、直後にはみないです。
冷静な頭ではないので。
今日になって、みてみました。

今の時点で、こーきち君がいう“自分たちらしい”“マリノスらしい”というのが、いったいどんなサッカーなんだか、
具体的に描けない私です。
具体的に言っているところを思い出すと、
『2点獲られたら3点、3点獲られたら4点獲る』とゆーことなのか?
「“多摩川クラシコ”みたいだな・・・・。」

コメント中の『1-0で勝とうというサッカーはしていない。』に、なぜか極端にがっくりしてしまった私は、
もぉ過去のサポってことでしょーか?

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(余談というか、例えになりますが、)
私はずーーーーっと、アパレルで仕事をしてきました。
もともとは企画デザイン職ですが、年齢を重ねてくると、仕事の範疇はブランディングにまで及んできます。
いくつも新ブランドを立ち上げて、失敗もしましたし、成功もしたし、
「あーやばいやばい」という状態のブランドのリブランディング(いわゆる建て直し)にかかわったりもしてきました。
(このことについて詳しく書くと、とんでもなく長くなってしまうので略しますが、)
自分自身が、いわゆるブランドマネージャーの時は悩まないのですが、
アドバイザー的に立ち会う時、ほんと、びっくりすることは、
『どーゆーブランドにしたいか?』という根本を、
ブランドマネージャー自身が把握、もしくは考えていない&スタッフにちゃんと伝えられないという・・・・
「じゃ、やめろよ・・・成功しないって。もったいないよ。」と、心の中で思います。
それでも、ブランドコンセプトなどは、表記としてまとめなければいけません。
その時にとても便利なのが、“オリジナリティ溢れる”とか“〇〇らしい”です。
(もちろん、誠心誠意お仕事はしたいので、こっちもいろいろ聞き出そうとしますが、
そーゆーブランドマネージャーは、こっちがくいさがることをめんどくさがります・・・・。)
ま、具体的ではないので、どんなブランドにもあてはまっちゃいます・・・・。
前出タイプのクライントなどは、“オリジナリティ溢れる”とか“〇〇らしい”だけで、大満足なのです。小躍りです。
しかし、誰もその“オリジナリティ”とか“らしい”の中身は、わからないのです。おそまつです。

ブランディングにはいるための事前準備はいっぱいあります。
ターゲットの綿密なマーケティングだったり、
イメージモデルの明確な確立だったり、
社内のインフラ把握だったり、
生産工場の得意不得意・・・・もぉ、ものすごい項目におよぶ。
でも、けっきょく、一番大事なもの、核になるのは、関る人・スタッフの“本来のカラー”です。
それがあって、ブランドの機動力になる“ブランドへの愛情”や“一体感”が加速される。
人なくして、ブランディングはない。
と、新ブランド立ち上げはまだ容易なほーです。
たいへんなのはリブランディング。考慮するべきことがもっと増える。
それは、そのブランドの歴史。続けてきた歴史。愛されてきた歴史。
『なにが強みか?』そこを把握せずに、180度の方向変換をしてしまうと、
手のつけようのないマイナススタートになってしまいます。

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『2点獲られたら3点、3点獲られたら4点獲る』
この方針に、抵抗なく心躍る既存のマリサポは・・・・・どれぐらいいるのでしょーか?

フクアリ決戦を観るので、ちょっと中断。
“自分たちらしいサッカー”にギャップはないか? 2 に続く。



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