誰のため、ではなく。 [Japan *]
南アフリカW杯予選の組み合わせが決まったようです。
「どこと同じグループになっても、きついのは同じ。」と、思いながら、
生中継を観ながら、口から心臓が飛び出そうでしたが・・・・。
いよいよです。いよいよ。
五輪も北京行きが決まったことだし。
2008年は、代表にとって、特別な年になる。
それが、“いい特別”になってほしいと思う。
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オシムが倒れてから、
テレビはなにかと「オシムのために」と。
オシムの回復を願うのは、私も一緒だ。
しかし、どこかで、
「それは、オシムが喜ぶのか?」という、気持ちもあった。
「私のために、日本はサッカーをしているのか?」と、両肩を上げて、口を結んで、一喝されそーな気さえする。
オシム就任の時も、アジアカップの時も、
「オシムにおんぶにだっこだけは・・・。」と、思ってた。
ましてや、オシムは“日本らしい”サッカーを示してくれていたわけで。
“日本らしいサッカー”という種を、彼はくれた。
日本にしかできないサッカーを探せと。
しかし、オシムが健全だったとしても、
発芽させ、育てるのは、日本のサッカーであり、日々のリーグ戦であり、
その時、その時、ピッチに立ってる11人の仕事なのではないかと思う。
オシムは、今こそ、
「自分たちで考えろ。」と、言っている気がしてなりません。
だから、「オシムのために」は、やっぱりちょっと違うと思う。
今後、日本のサッカーがもっともっとおもしろく、強くなるために、
選手個人のキャリアのために。
自分たちの足で歩いていく姿勢が、必要だと。
その覚悟が、予定よりちょっと早く、2008年にやってきたのだと思う。
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協会は、オシムの勇退と、後任監督の人選に入った。
オシムには、
“日本のサッカーを愛してくれる人”として、
絶対に回復して、また、Jのスタンドに戻ってきてもらいたい。
そして、できれば、
“日本のサッカーに可能性をくれた人”として、
協会には、ポストを準備していただきたい。
スタンドに戻ってきた日には、
「私がちょっと眠っている間に、何か魔法があったのか?」と、
言ってもらいたいです。