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それぞれの存在価値 ~モンテディオのことなど [J LEAGUE *]

銀座のアンテナショップ“おいしい山形プラザ”が絶好調らしく、
ネットショップがオープンしたわけだが、
先日のニュースで、「1日のアクセスがまだ1500件」・・・・・と。
「それじゃー個人ブログ並みだろぉぉぉ。」で、
「とっととモンテのおひさるにリンク貼ってもらえばいい。」だった。

県内ニュースは、ほぼ毎日のように、
県産物について伝えてくれている。
「日が照らなくて干し柿の乾きが悪い」とか、
「復刻した豆」とか、
「『つや姫』の先行販売の関東での評判」とか。
このチカラの入りようは、越してきたばかりの私にはなかなか不思議だった。
目線は、県外へアピールして「おいしい山形で外貨を!」的なわりに、
在京の時は、あまりアピールされた感触がないの。
県内で盛り上がってるわりに、熱が外に届ききってないとゆーか。
アピールの方法というか・・・・。
正直言って、『つや姫』の存在をしっかり覚えてくれているのは、
確実にJリーグファン濃度が濃いぃわけで、それは、モンテの功績である。
(ユニスポ代2500万以上の。)
でもって、
今年、どれぐらいの他サポが遠征で山形を楽しんでくれたかと思うと、
こんなにステキなターゲットはいないわけで。
遠征で食べてくれたり、買って帰ってくれたり、
遠征にこれなくても、(カレーパンしかりで、)ネット伝えで、
“おいしい山形”に興味を持ってくれている人が、
モンテのサイトを訪れる確率は高いと思うのだけど。
自信を持って『山形はおいしい』のだし、
そこに、興味をもってリピートしたりうまく伝達してくれるのは、
もしかしたら、遠征に来た他サポのみなさんだと思うのだ。

遠征による動員、観光誘致、県のイメージアップ、産物アピール。
J1初年度でこれだけである。
モンテディオの昇格、残留による経済効果はすごいものになると思う。
モンテ熱の持続によって経済効果の持続も期待されるのだろうけど、
ただ、それには、やっぱりモンテがJ1にしっかり長く定着することが条件で、
そのために、今や全員サポといってもいい県民がやれることはなにか?

モンテはJ1唯一の社団法人によるクラブであり、
そのことが、初年度はとてもいい方向に出たと思う。
県全体で盛り上げた。
地上波や新聞、街で、モンテの名前を見たり聞いたりしなかった日はない。
しかし、東京で10年、マリノスというクラブを見続けてきた私には、
その報道の仕方に多少の違和感がある。
うまく言えないけど、
サッカークラブとしてのモンテディオというより、
その周りで起きることへの関心のほうがはるかに強い。
期待の矛先も同じ。
先週末の動員はどれぐらいだったのか?的。

それはそれで、悪いことでは全然ない。
その姿勢が県一丸となってモンテをサポートするチカラになってることはまちがいないので。

モンテの初年度の戦いっぷりは、「お見事」としかいいようがない。
開幕戦で大方の予想を裏切りセンセーショナルな大量得点勝ち。
その先も、1試合1試合、対戦相手のスカウティングを怠らず、
戦い方とモチベとをシンプルに絞込み、告知、共有し、
少ないチャンスを鮮やかにモノにして、
都市部のチームに痛快に勝ったり(・・・・・・)。
県民の心をわしづかみにすることをやってのけた。
折り返しまでに積み上げた勝点をもとに、もののみごとに残留。
小林さんのことだから、
年間のストーリーが、昇格時にできていたようにも思う。
しかし、折り返しからがそうであったように、
J1に残ったモンテを、どこもスカウティングしてくるわけで、
2年目もまた、勝ちを拾うのはもっと困難になるのは明確だ。

それでも、慢心とは無縁のモンテは、それだけでいい試合を続けるだろうと思う。
そこに、しっかり目を配ってあげてほしいと思う。
モンテのサッカー自体に、もっと目線を向けるべきだと思う。
もちろん、今も、その目線で観ているコアなサポもいるのだ。
その人たちがもっともっと表現して、
その層が、もっと増えてほしい。
サッカーは90分の物語であり、
ダイジェストや結果だけではかりしれないところが魅力だし、
リーグ1年通して、完成される小説なわけで、
もっと、試合やプレーのデティールを見る目が、県民にあれば、
実際にプレーしている選手たちの、どれぐらいのチカラになるか。
長谷川は、山形への観光誘致のために、
虎視眈々と90分集中してゴールを狙っているわけではないのだから。
その目線が強くなれば、モンテはもっと強くなる。
『J1にモンテディオあり』と、定着できる道に繋がるような気がします。

『天地人』は2010年にはない。
モンテディオは続く。
おんぶにだっこで、
広告塔にして、安易に消費するレベル対象ではないし、
その存在価値を高めていけるのも、2年目のサポにほかならないと思う。
だから、モンテのサッカー自体をみてあげてほしいと思う。

在県のマリサポなので、えらそうなことは言えませんが、
それでも、今生きている土地にJ1チームがある喜びは、最終節にひしひしと感じた。
mon-1.jpg
こんな光景を、新幹線で30分のところで見られる日が来るとは思わなかったし、
そのフェアで純真で潔い戦いっぷりは、同県民として誇りに思うし、
山から吹き降りる風のような、優しい、でもたくましい歓声はすでにオリジナルである。
このビッグフラッグが掲げられた時、
mon-2.jpg
背景のリアルな山々への溶け込み方に、じーんと来てしまった。
私が愛し続けてきた自由奔放なトリコロールと、
まったく違う、でも負けない静かな美しさ。
その両岸のコントラストを、「あぁ、Jリーグだぁぁぁ。」と、メインから見つめていた。

toricoballine3.jpg

各クラブのその土地での存在価値なんて、
ほんとに18チームあれば18色。
そのチームそのチームの背負ってるものやカラーをよく知って対戦すれば、
下手な試合はしないと思うんだけどな。
(昇格組に弱い、とか>爆。)

マリノスにはマリノスの背負うものがある。
350万人の、娯楽の多い、外に開かれた、でも生活のある大都市・横浜で、
マリノスは何を担うのか。
全国に広がったJリーグのチームの中で、
伝統あるチームとしての使命はなんなのか。
(初アウェイにはマリノス君が帯同とかでも、価値ある姿勢になる。)
モンテディオほどシンプルでもないと思うが、
そこには選びとれる道がある。
“来季のビジョン”には、しっかりそこまでが考慮されればうれしいと思う。

toricoballine3.jpg

試合内容的にも、コントラストの強いチームとの対戦はおもしろい。
最終節を見て、モンテディオの戦い方にマリノスを思うところがあって、
夜中についったーでいたさんのつぃーとに教えを受けていたのですが、
これ以上エントリが長くなるのもなんなので、
また、別エントリで。追って。




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コメント 4

sono

おはようございます。経済効果ってふと考えたことはあります。赤い方々が大移動されてきたときなどは特に。しかしなにぶん車社会の地元でして、駅前が真っ赤になり非常にアウェイを感じるという屈辱的な光景(通りすがりの人から全然青くないと言われたり)もありますけど。ちなみに自分も青くないです。来年はそういう風景もないのか……そういえば駅前にいた在県ベガサポさん入れ代わりでかわいそう。きっと来年はなにもかもが違っていて驚くことばかりかもしれません。と、ブログの内容と離れちゃいましたが。マリサポのみなさんも遠征率高いし在県サポもユニをまとって、街にトリコロールが在ることが無性に嬉しかったです。
by sono (2009-12-10 07:54) 

raichi

今回モンテのことを考えたのには、やはりトリニータの布石があったからだと思う。
“サッカークラブ”としてのオリジナリティや価値を積み重ねて高めないことには、周辺のムーブメントも続かない。
それは、クラブだけの問題ではなく、
周りの目線が育てるものだと思うのです。
トップカテゴリーで地方のチームが戦い続けることは簡単なことではない。
トリニータは、今季、そして来季といい経験をした(する)と思うし、
下カテゴリーのあまたある地方チームの指針となるような復活を遂げてほしいと思います。

後半のトリニータの戦いっぷりは、
すっかり前を見据えてて、力強くたくましかった。
トリニータは、大丈夫。

by raichi (2009-12-10 08:09) 

sono

性急に結果を求めず、いかに長い目で見続け支え続けられるか。やっているサッカーは明るい未来を感じさせてくれますが、やはり周辺の物事に対する不安は大きく来季を想像するのは難しいです。でもあんな試合見せられたら何があっても諦められないですね。
by sono (2009-12-10 22:32) 

raichi

選手やカテゴリーが変わっても変わらないもの、ゆるがないものがあるチームは魅力的だし、
どこのチームも色濃くなっていくと、対戦がますますおもしろいと思う。
トリニータにどれぐらいの選手が残るのかは未知数だけど、がんばってもらいたいです。
by raichi (2009-12-10 22:42) 

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