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個と組織のはざまに確かにあるもの。 [footballistic *]

『Naka's AmbitionIII 〜中村俊輔 欧州挑戦の足跡〜』

グラスゴー在住のポール君。
「とても嫌なニュースをきいたんだ。~
彼のプレーをもう観られなくなるってこと?」
ポール君、私たちも、
7年前の国立で、脚をアイシングしながらピッチを廻った彼に、
おんなじことを思ったんだよ。

「なにかやってくれる。」
それも、同じ。

在籍当時、マッチデーのジュニアユースやユースの選手たちの記事に、
『好きな選手は中村俊輔さんです。』の多かった事。
日本中の小学生が、彼が大好きで、スタジアムに来ていた事。
それも。

場所も時間も違うところで、サッカーを観る人に、同じことを思われている。
それが、すごいことだと思う。

セルティックの試合は、生で観ていないし、TVでもコンスタントに観ていないから、
ポール君のほうが、きっと、今の俊輔を知っているね。

toricoballine.jpg

まったくいいとこのなかったCLのトップ下。
(あの試合は、観てました・・・・。)
どうやら、また、新しい転機をむかえたらしい。

セルティックにおいても、代表においても、
“チーム”を中心において揺るがなかったこの頃。
「そこで落ち着くのかな。」と、思ってました。
どうやら、また、個人としての欲が出てきたらしいです。

まぁ、日本を離れる時のそれとは、まったく違った思考・レベルでの、
同じ言葉なのだと思います。
『日本でやりたいこと』は、
その個人のプレーヤーとしての欲と、それによってチーム全体を動かすことなのかもしれないと、
ちょっと思ったりしました。

朴智星は、欧州でやれている秘訣を、
「自分のやりたいプレーではなく、チームのためのプレーに徹する事」と言ってた。
それでも、ピッチに立つと、局面局面で出てくる朴智星、その人のプレー。
乾は、「マリノスではあまり自分のプレーを思い切ってできなかったんですが」と。
健太は、「自由にやらせてもらってる」と。

自分に厳しく、いつも自分自身をさぼらず、イマジネーションを現実にできる技術を手にした選手は、
そのキャリアの中で、
何度も何度も、ここにぶつかるのかもしれないです。
それは、時に、とても楽しいことかもしれないし、
時に、眠れないほど悩ましいことなのかもしれない。

でも、
それが、まさにサッカーという競技そのものなのではないかと。

サッカーという競技がおもしろいのは、団体の競技であるにかかわらず、
局面局面で、個の能力が絶対に必要。
“独りでは生きてはいけない、誰かと生きることで喜びが大きくなる”、
その縮図が、あのピッチと、あの90分にある。

その個と組織のバランスが、そのチームのカラーともいえる気がしてます。
私がマリノスをずーっと観ているのは、
マリノスの個と組織のバランスが、やっぱり好きなんだと思う。
優秀とされるプライドを持った個が、くっついたり離れたりしながら、
シーズン中にどんどんプライドをもったチームになっていく感じ。
組織があって個ではなく、
強いカラーの個があっての組織。
個が組織に溶け込んでいく様子。
それでも、組織の中の個がよーく観える。
そして時折、とんでもない歓喜をくれる。
活かし活かされ、味方の必死のプレーに敬意を持ってそれを繋ぐ。
そういう時にマリノスは、強い。

中村は、
チームを生かすために、自分が存在することを、
自分を誠実に生きるために、チームを生かすことを、
この7年でつかんだのだと思います。
23でマリノスを離れ30になった今、日本でやりたいこと。
23のあの時では、できなかったこと。

『チームでどう生きるか』は、サッカー選手の永遠のテーマなのですね、きっと。

ま、移籍してチームを変えたら、すぐに得られるものではないとは思います。
今いるチームで、そこを考えられない選手は、
どこに行っても、“個”のままなのかもしれないです。
逆に考えられる選手は、
どこに行っても、大丈夫なのかもしれないけど。


いい番組でした。
きっとCSで再放送とか、あるんじゃないかと思います。


toricoballine.jpg

いいぞ、キューブ様様様様!
  目標の2倍!昔のニュースかと、目を疑ったよぉ。
  ビターショコラ、かわいい色だぁ。
  (ゆるがないなぁ、日産。)
  10倍ぐらいにしてもらって、マリノスケの貴重なバイト代と合わせて、
  迎えに行きたいよね。レッジョとグラスゴーに感謝して。


タグ:中村俊輔
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