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“かごめかごめ”に陥る理由 [Japan *]

Get Sports が、とてもおもしろかったです。
中村憲剛インタヴューの“アタッキングサードの攻略法”。

ものすごく、あたりまえのことなのですが、
そのあたりまえが、できてないのねぇ・・・・・。
整理されていて、納得しちゃいました。

アタッキングサードで、よりゴールの可能性を高くする選択は、
1:ミドルシュート 2:パス 3:ドリブル そして、4:クロス。
で、どの選択も有効にするためには、“欺き”。
予定調和破り。


京都戦もそうだったのだけど、
調子が悪い時のうちのゴール前を、“かごめかごめ状態”と、私は呼んでいて、
中盤までのスピードから、ゴールに近づくにつれて、本来ならばスピードをあげなければならないところを、
逆に、横に一本おされパスをしたりとかで、がくんとスピードが落ちて、
その間に相手につめられ、ものすごい人口密度になり、スペースゼロ状態。
で、意味のないたらたらした横パスを続けて、ミスしてとられる、とか、
あまり策のない「いちおう、上げておこうかクロス」か、
(か、やたらスローモーな裏街道)
「あぁ、もう、しかたないから打っちゃうかぁ。」遅いミドルとか、
「えぇーい、CK狙い」とか、
最近は、「いっちゃえ」ドリブル(相手にしてみたら、「待ってましたぁ!」)。
これを長いこと続けられると、
相手も怖くないし、観てる側はいらいらするし、
やってる側も蟻地獄・・・・・・。
このパターンに陥ると、完全手詰まり状態になり、くりかえすデジャヴ試合で、終了ぉ。
躍動感ゼロ。
やってる側だけもがいていて、相手も読みきってるし、観てる側も「そーいくでしょ・・・・ほらね。」
相手のガチガチの周りを、かごめかごめ。
(サカティなんて「どーしろっつーんだ?」のまま貴重な15~10分消費・・・毎試合。よくがまんしてると思う、ほんと。)
そりゃ、ポゼッションだけみれば高いですよ(苦笑)。

これは、代表にもよくある現象で、
その打開策を整理したGet Sportsだったわけで、
4つのどの項目にも共通するのは、早い判断と“意外性”。

バルサとか生で観ると、
「サッカーの得点って、偶然ではいるものじゃないのねぇ。」と、出稼ぎ試合のたびに目からウロコがおちるが、
けっきょく、誰もの頭の中で描かれていたカタチが、なにかの拍子で崩れた時、
ゴールは生まれやすく、
その状態を計算して作り出すのが、ゴール前での決定的仕事のよーな気がします。

たとえば、このゴール
決して、計算したわけじゃなく、泥臭い必死さが呼び込んだ“予想外”。
あんなにマツが粘ろうとは、相手DFは思いもしなかったろーし、
ころころと蹴り出したボールの先に、交代ファーストタッチのサカティがいることは、予想外のスピードだろうし、
で、兄が、そこにいる、という、予想外3連続。
こういうのが、観ている側を夢心地にさせちゃうわけです。
こういう“欺き”を、どんどん仕掛けていけることが、攻撃の楽しさなんじゃあないかと。

中村憲剛の場合は、
選択のプライオリティが、1、2です。
1に関しては、憲剛の看板。
華奢な身体から、あの弾道のミドルというのにもいつも感心する。
再三「招集してくれぇ、招集してくれぇ」と私の祈祷がオシムに届き(?)、初代表だったか、直後だったか、
代表戦でズトーン!とやって、私は狂喜乱舞だったが、
後日、「勝手なことを。」と、オシムが怒っていたのは心外だったわ。
2に関して、数年前、坊ちゃんが言っていたこととまったく同じことを話していて、ちょっとびっくりした。
“パスにメッセージをのせる。”
そのパスの長さやスピード、高さが、受ける側の次のブレーを決めている、という。
たとえば、受ける側の走るスピードを殺さないパスと、よく言うが、
川崎の試合とか観てると、逆に“パスに走らされている”感じさえうける。
(それが低姿勢なのにふてぶてしい川崎のキングの由縁ですね。)
坊ちゃんの場合は、それもできるのだが(サカティの場合とかね)、
パススピードより精度なので、「次、そこだよ、そこ。そっから打ったら入るよ。」ってことになる。
たしかに、“足元・安心パス”は、それにくらべたら「なんとかして。」みたいな・・・・・。
みんなでそれをやっていたら、どんどん膠着してしまうわね。

と、憲剛は、“横→縦の崩し”が、最近おもしろくてしかたないらしい。
横、すぐ縦のワンタッチの、いわゆる“ゆさぶり”ですね。
去年だか、一昨年だかの等々力での試合で、横・縦ではなく、
“ゴール前4段スライド”をやられたことを覚えてます。
横・横・横・横、ズドーン!
4回もきれいにスライドされたのでは、うちの鉄壁でも、そりゃあわてます・・・・。
この年は、他の相手にもよくやってました。川崎の横ゆさぶり。
坊ちゃんの場合、それをサイドを使うことによって得意な真ん中を開けるということを先日、言っていて、
それも、また、“ゆさぶり”の手です。
この2人は、あれかね、やっぱり双子なのかね・・・・。

今回、キリン招集された中盤の選手。
(中西さんも言っていたけど、)坊ちゃんは2~4まで、オールマイティ+(1の代わりに)ゴール前の「ここに来るだろ、ほら。」。
憲剛は、1・2に秀でている。
ヤットは確実に、2に色をみせるうえに、とにかく“欺く”ことにかけてはもぉ、いやらしいぐらいで、
上体をまったく動かさず、立ち位置さえ固定したまま、「あらよ。はい、次こっち。」なんてことも、へーきです。

そして、兄であります。
確実に3にカラーを出します。
代表戦で、ラインギリギリでキープして、中にくるかと思ったら、
もっとラインギリギリで相手を抜き去ったあの“欺きドリブル”は、忘れられず、
同じことをすぐ、うちの試合でもやってくれました。
仕掛けるタイプはもうひとり、松井です。
“なぜか獲られない”兄ドリブルと、“スピードとこわいものしらず、少年サッカー”松井ドリブル。
シュート打ち込み率もほぼ互角。
さぁ、決着は?たぶん、ドリブル以外のところと、“機転(戦術眼)”。

がんばってくれよぉ、兄。
代表で、なにかしらつかんでくれれば、
うちの“かごめかごめ”も、きっとなくなる。









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